山本将棋教室の一番の自慢は、指導をするのではなく、子どもたちの顔をそっと見守ってくださる「見守り先生」が本当に大勢いらっしゃることです。
全国でも、こうした形はおそらく私たちの教室だけかもしれません。
2時間半という限られた時間の中で、苦しい思い、悔しい思いと何度も向き合う、自分との闘いの場です。
小さな体で震えながら、それでも必死に立ち向かう子どもたち。
そんな時、優しい声をかけてくださる先生方の存在は、子どもたちの心を支える大きな力になります。
「見守り先生がいてくださったからこそ続けられた」──そう語る元生徒が多く先生になってくれています。
教室では毎回、最後に先生方からお話をいただいています。
今回は、月曜日教室で子どもたちを見守ってくださっている先生方(3名)の言葉をご紹介します。(ご本人の許可をいただいています)
【志村先生の言葉】
最近、子育てに関する本を読んでいます。私はつい「頑張れ、頑張れ」と言ってしまうのですが、もしかすると子どもたちは、お母さんを喜ばせたいから頑張っていたり、「頑張らないと嫌われてしまうかも」と思って頑張っているのかもしれません。
でも、お母さんたちは「頑張っている君たち」も好きだし、「頑張れない君たち」も大好きなんです。
大好きという気持ちは、何があっても変わらない。今日はそのことをみんなに伝えたいと思いました。
みんなは頑張り屋さんで、とても賢いから、つい親は期待して「頑張れ」と言ってしまいます。
でも、頑張れない時には「もう頑張れない」と言っても大丈夫。
少しペースを緩めたり、気分転換をしてほしいのです。
子どもが苦しむ姿を見ることは、親にとってもっと辛いもの。どんな時も、お父さんとお母さんはみんなの気持ちに寄り添ってくれるはずです。
頑張っている時も、頑張れない時も、私たちはいつも君たちを応援しています。
【多田先生の言葉】
将棋では、負けて悔しい気持ちに支配されてしまうこともあります。
けれど、その経験こそが将来いろんな壁にぶつかったとき、必ず役に立つ日が来ます。
負けたときの気持ちを大切にして、それを乗り越えていってほしいと思います。
【藤先生の言葉】
どんなに強い子でも、先生でも、全然勝てないときがあります。
だから、負けることは恥ずかしいことでも、悪いことでもありません。
気にしすぎずに大丈夫!
気持ちを切り替えて、楽しく将棋を指してくれると嬉しいです。
この3人の先生方の言葉は、子どもたちにとって将棋以上に大切な「生きる力」を育ててくれるものだと感じます。
山本将棋教室は、見守り先生方の存在に支えられています。(もちろん指導の先生方もです!)
今週は月曜日教室は玉入れ方式で対局を楽しみました。みねくんが初めて月曜日に参加して、初めて「先生」として2面指しをしてくれました。かっこよかったです!いつの間にか教えられていた子が、教える側に立って、将棋の強さだけでなく優しさも引き継いでいます。